アメリカン・エキスプレス・インターナショナルとマリオット・インターナショナルは2月8日、新しい提携クレジットカード「Marriott Bonvoy（マリオットボンヴォイ）アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード」を発表した。2月24日から発行する。
旅好きに愛されたクレジットカード「SPGアメックス」
前身にあたる「SPG（スターウッド・プリファード・ゲスト）アメリカン・エキスプレス・カード」の発行が日本で始まったのは2013年9月。
3万4100円という年会費ながら、特に旅好きの人たちからの人気が高く、本来は年間25泊以上が要件になっているマリオットのゴールドエリートステータスが入会するだけで自動付与されたり、継続時にはグループのホテルの1泊1室が無料になる特典があったり（5万ポイント分まで）、高いポイント還元率（日常的な利用では100円につき3ポイント）だったりと、新しい旅を促すような機能を備えていた。
ちなみにゴールドエリートのステータスを保有していると、宿泊料金や部屋付けにできるレストラン・スパなどの支払いに対して25％の追加ポイントを獲得できるほか、客室の無料アップグレードや14時までのレイトチェックアウト、ウェルカムギフトとしてポイント付与（250/500ポイント）などの特典を受けることができる。
現在のSPGアメックス保有者は、2月24日以降にカード名称、デザイン、年会費、特典などが順次変更になり、5月11日以降の請求分から年会費が変更になる（1枚目の家族カードは2月24日から無料になる）。新カードでは特典などに変更があるため、新しい条件やサービスなどを確認しておくとよいだろう（関連記事「アメックス×マリオットの新カード登場。SPGアメックス後継、2月24日発行開始」）。
なお、2月24日から新カードに切り替わるが、それまでは現行のSPGアメックスに入会することもできる。
吉本社長「ホテル滞在を含む旅をもっと楽しみたい人に」
2月8日の発表会で登壇したアメリカン・エキスプレス・インターナショナル 日本社長の吉本浩之氏は、SPGアメックスからMarriott Bonvoyアメックスへ切り替わる背景について、コロナ禍で「旅へのニーズが高まるなか、旅のスタイルが多様化し、ホテルに求めるニーズも多彩になった。これまでホテルを頻繁に利用していた人には一層楽しめるように、あまり利用する機会がなかった人にはホテルの魅力を身近に感じてもらえるように、新しいカードに進化した」と説明する。
吉本氏の挙げたユーザー像のうち、前者に恩恵がありそうなのは「Marriott Bonvoyゴールドエリート」ステータスの自動付与という既存の特典に加え、年間400万円以上のカード利用で「Marriott Bonvoyプラチナエリート」ステータスを獲得できるほか、国内外のリッツ・カールトンまたはセントレジスに連泊すると、レストランやスパで使える100米ドルのホテルクレジットが付与される、といった新機能だろう。
プラチナエリートステータスでは、滞在時の支払いに対するボーナスが50％、16時までのレイトチェックアウト、客室の無料アップグレードが一部スイートを含むなど、ホテル滞在をさらに優雅にすることができる。
年会費は従来の3万4100円から4万9500円へ引き上げられているが、一方で1枚目の家族カードが無料になっており、既存会員で家族カードを発行していた場合は、従来の年会費（3万4100円＋1万7050円＝5万1150円）よりやや安くなる。もちろん家族カードの利用も基本カードの実績に加算される。
吉本氏のいうユーザー像の後者（あまりホテルを使っていない人）に向けてもこうした新機能は魅力になりそうだが、もう少し身近なカードとして新たに年会費2万3100円の「Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カード」を設定している。
Marriott Bonvoyのステータスはシルバーエリートを自動付与、年間100万円以上の利用でゴールドエリートへアップグレード可となっており、家族カードが1枚目無料、リッツ・カールトンまたはセントレジス連泊でホテルクレジット100米ドル付与、といった特典は共通している。
吉本氏は、「お客さまがプライベートやビジネスで実現したいことの後押しをしたい。旅をもっと楽しみたいという方に向けて、ホテル滞在を含む時間を一層充実させるサポートになれば」と、新しいカードに込めた期待を表現した。
Marriott Bonvoyアメックス、2月24日発行開始。SPGからの変化と保有すべきユーザー像は？ - トラベル Watch
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