2022年に県内25市町と県が発行した一般旅券(パスポート)の件数は前年比7379件増の1万2328件で、新型コロナウイルス禍が続く中で2・5倍に増加したことが29日までに、県国際課のまとめで分かった。日本や各国で新型コロナ対策の渡航制限が緩和され、旅行や出張などに伴う申請が大幅に増えたとみられる。約4万9千件だったコロナ前の19年比では25%に留まるものの、発行件数は今後も増加が続くとみられる。
一般旅券は県内25市町などで申請を受け付け、発行、交付している。同課によると、県内の発行件数は10~19年の10年間は4万~5万件で推移し、19年は4万9042件だった。
しかし、新型コロナ感染が拡大した20年は1万2924件で4分の1に激減。さらに21年は19年比で1割の4949件に減り、統計を確認できる1977年以降で過去最低だった。一方、渡航制限の緩和などが影響し22年は増加に転じた。
22年の有効期間別では、10年旅券が4599件増の7869件で、5年旅券が2649件増の4199件。発行の年代別では、19歳以下が2537件で最多。20代が2249件、40代が2102件、50代が1752件と続いた。60歳以上は全体の16%にとどまった。
月別件数は、1、2月が500件前後だったが、3月は769件、5月は964件と増加した。6月以降は1千件台になり、12月には22年で最多の1460件に上った。
市町別では宇都宮市が最多の4469件。小山市1184件、足利市745件、栃木724件と続き、おおむね人口に応じて発行件数も多かった。町では高根沢町が266件、壬生町が247件だった。
県国際課の担当者は「23年はさらに申請が増える可能性がある。市町と連携しながら対応したい」と話した。外務省によると、22年の全国の発行件数は134万4940件で、前年から約2・2倍になった。コロナ前の16~19年は約400万件で推移していた。
県内22年 パスポート発行上向く 前年比2・5倍、1万2328件|下野新聞 SOON - 下野新聞
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