北京オリンピック4回転アクセルに挑戦し、フィギュアスケートの歴史に新たな名を刻んだ羽生結弦選手。そんな羽生選手を11年間そっと応援し続ける男性が、金沢市内にいる。
“長男が結弦君と同級生” 父が結弦君を11年間応援
羽生結弦君を応援する会・坂田俊晃さん:
日本・世界の人を感動させる、そんな演技を期待させる、そんな滑りだと思いますね。そう言った意味では、きょうが出発かなと思います
2月10日、羽生結弦選手の挑戦を見届けた坂田俊晃さん。11年前、「羽生結弦君を応援する会」を立ち上げた。
この記事の画像(12枚)羽生結弦君を応援する会・坂田俊晃さん:
なんかやっぱり結弦君って世界的なスケーターなんだけれど、どこかで子どもの友達みたいな...
実は坂田さんの長男・裕熙(ゆうき)さんが、羽生選手と小・中学校の同級生なんだという。
2011年の東日本大震災をきっかけに、宮城・仙台市から石川・金沢市に引っ越してきた。坂田さんが作り続けているのが、手作りの会報「羽NEWS」。
羽生結弦君を応援する会・坂田俊晃さん:
震災が大変だってことと、人として何かしなきゃいけないんじゃないかってことが、結弦君(への思い)と重なったのは間違いない
会員は、北は北海道、南は九州まで160人ほど。不定期で羽生選手に関する情報や坂田さん自身の思いをつづり、北京オリンピック開幕前までに99号発行した。
羽生選手の大事な試合の前後に掲載されるのが、フィギュアの神様と魔物の会話。
フィギュアの神様(会報誌より):
いよいよオリンピックじゃ!魔物よ、お前はまた結弦君に悪さをしようとたくらんどるじゃろう?
魔物(会報誌より):
神様、めっそうもない。今まで結弦君に散々悪さをしたのに、みんな受け入れて乗り越えてしまった。悪さが+になるんなら、もうしない!
フィギュアの神様
そうか、お前も優しくなったな!もう心配いらんな。でも、もう1人心配なやつがおる
魔物
わかります。会長ですね
フィギュアの神様
そうじゃ、今回も会長が一番心配じゃ
坂田会長(会報誌より):
…ん?
フィギュアの神様と魔物の会話から、会長である坂田さんの思いや心境を垣間見ることができる。
世界初認定の4回転アクセル 新たな歴史的瞬間
羽生選手の演技前、ソワソワしているか聞いてみると...
羽生結弦君を応援する会・坂田俊晃さん:
なるべく冷静を装っていますが、だめですよね
2月10日。4年前は自宅で行ったパブリックビューイングを金沢市内で開いた。8日のショートは、仕事で見られなかったという坂田さん。
羽生選手のフリーの演技が始まった。その冒頭...。
4回転アクセルに挑んだ、羽生結弦選手。
前日の練習で右足首を捻挫し、万全ではないことをわれわれはつゆ知らず。それでも羽生選手は、持てる力の全てを4分間に注ぎ込んだ。
坂田さんらは、演技終了後、拍手を送った。
羽生結弦君を応援する会・坂田俊晃さん:
本当に今までありがとう、そしてご苦労さま、これからも頑張ってっていうね。こんなこと言ったら結弦君のプレッシャーになるかもしれないけれど。やっぱりあの子の思いがスケートに表れるし、それがすごく尊いなと思うので、これからが楽しみな気がします
フリーを終えた直後の羽生結弦選手:
全部出し切ったっていうのが正直な気持ちです。あれが僕の全てかなって。ありがとうございます
メダルこそ届かなかったが、4回転アクセルの認定は世界初。羽生選手はフィギュアスケート界に新たな歴史を刻んだ。
北京五輪を終え…「羽NEWS」第100号に筆を執る
羽生選手の堂々たる演技、その姿に、坂田さんも「羽NEWS100号」に向け構想を練り、言葉を紡ぐ。
羽生結弦君を応援する会・坂田俊晃さん:
皆さんの関心を引くような面白い記事が多いですが、わたしが言いたいのはそこじゃないなってのが多いから、結弦君がここまでやってくれたから100号まで来たんだなってこと。100号だけれど…通過点なのかなって思っています
そして、印刷された記念すべき「羽NEWS100号」が届いた。
羽生結弦君を応援する会・坂田俊晃さん:
100号って入れる時は、ちょっと感動しちゃった
坂田俊晃さんの妻・和代さん:
(桁が)違う次元に上がるっていう感じがするので
羽生結弦君を応援する会・坂田俊晃さん:
結弦君も変わるからね
郵送の数は約140通。全て手作業、そして家族の力を借りて、会員に「羽NEWS」を届ける。朝、配達できる場所には、坂田さん自身が会報を届ける。
会員第1号・大浦渉院長(オール接骨院):
僕だけじゃなくて、患者さんにも喜ばれてすごく楽しみにしている
会員さん:
坂田さんなりの、いろいろな表現が含まれていて、いつも読むのが楽しみ
今回のフィギュアの神様のつぶやきの一部が...
フィギュアの神様(会報誌より):
誰も憎めないことが起きたら、自分がみじめになって誰かを恨む心を持つのが凡人。その心に染まらず、4回転初認定を勝ち取ったのが結弦君ということじゃな!
記念すべき“第100号”…羽生選手「やっぱり僕は幸せ者だな」
競技後の羽生選手の記者会見では、こんな質問が...
記者:
東日本大震災の時に、(羽生選手と)避難所が一緒だった坂田俊晃さんが今、金沢市で羽生選手を応援する会報誌をずっと作っていて北京オリンピックで100号になる
羽生結弦選手:
僕の演技が、皆さんの心が少しでも1つになるきっかけになっていたら、やっぱり僕は幸せ者だなって思いますし、こんなに応援していただけて、本当に光栄だなと思うと同時に、皆さんも自分自身を応援することで幸せになっていただけたらうれしい
坂田さんにとって羽生結弦選手とは...
羽生結弦君を応援する会・坂田俊晃さん:
子どもと同級生・友達って見ることもありますけど、(結弦君から)教えられることが多いので、「私の先生」みたいなところがありますね
(石川テレビ)
羽生選手と長男が同級生 父親が発行の会報「羽NEWS」が第100号に "結弦君は私の先生”【石川発】 - www.fnn.jp
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