6日の米金融市場では、米国債利回りが大幅に上昇し、一部の年限は上昇幅が15ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)を上回った。社債の新規発行の動きが相次いだことに加え、米供給管理協会(ISM)非製造業総合景況指数の予想外の上昇などが背景。
約20社から推計300億-400億ドル(約4兆3000億-5兆7300億円)相当の発行計画が示され、米国債相場の重しとなった。ロウズやウォルマート、ディア、マクドナルドなどの新規発行に投資家が引き付けられた。さらに、ISMの指数が4カ月ぶり高水準となったことで、米国債利回りは日中のピークを更新した。
このうち30年債利回りはニューヨークでの取引終盤に一時15bp強上昇して3.50%と、2014年7月以来の高水準を付けた。ただ、売りの中心は中期の年限で、5年債利回りは一時17bp上昇の3.46%、10年債は16bp上昇の3.35%と6月以来の高水準を付け、遅い段階でも日中のピーク近辺で推移した。
アメリベット・セキュリティーズの米金利トレーディング戦略責任者、グレゴリー・ファラネロ氏は「社債発行が今週の流れを先導するだろう」と述べるとともに、13日発表の8月の米消費者物価指数(CPI)と20、21両日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合を控え、「社債発行カレンダーが金利に圧力を加え続ける」との見方を示した。
このほか、英国のトラス新首相の下での歳出増を見込んで、英10年債利回りが14年以来の3%突破となったことも、米国債利回り押し上げにつながった。
2日には、8月の米雇用統計の発表を受けて今月のFOMC会合での大幅利上げ観測が幾分後退し、米国債相場も上昇したが、6日の売りで上昇分は打ち消された。
原題:
Treasury Yields Jump as Corporate Bond Market Roars Back to Life(抜粋)
米国債利回り大幅上昇-社債新規発行やISM指数の予想外の上昇受け - ブルームバーグ
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