米証券取引委員会(SEC)の委員5人は25日、証券化に関わる投資銀行などの利益相反を減らすための新たな規制を提案することを全会一致で可決した。新規制が実施されれば、資産担保証券(ABS)の発行を支援するウォール街の金融機関は、その値下がりに賭けることができなくなる。
SECによると、新たな規制はマーケットメーキングやリスクヘッジのための取引には適用されない。
ゲンスラーSEC委員長はこの新規制案について、2008年の金融危機後の「金融改革に関する議会のビジョンにおける未完の措置だ」とし、「証券化市場における利益相反を是正する議会の使命を果たすものだ」と説明した。
同案ではABSの発行に関与する企業がその証券を空売りしたり、関連するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のほか、ABSの買い手の利益に反し得る他の投資商品を購入したりすることが大部分禁止される。
SECは2011年に初めてこの規制の一種を提案。それから10年以上経過しているが、金融規制改革法(ドッド・フランク法)に基づき求められる規制のうち、SECがまだ完了していない数少ない案件の一つ。
新規制案についてSECは少なくとも30日間かけて業界や一般の人々から意見を募る。それらを考慮した上で新規則をとりまとめるため再度投票する必要がある。
原題: Wall Street ABS Issuers Brace for New SEC Rule on Conflicts (1)(抜粋)
米証券取引委、ABS発行支援の金融機関に新規制案-利益相反是正へ - ブルームバーグ
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