トヨタ自動車がサステナビリティーボンド(環境・社会貢献債)の発行に向けて準備していることが分かった。SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みを加速させる事業に調達資金を充てる「ウーブン・プラネット債」として発行する。2021年に初めて発行してから、3年連続での起債となる。
主幹事の野村証券が17日に明らかにした。年限は5年と10年で発行額は未定。発行条件は5月下旬に決める見通し。主幹事には野村証のほか三菱UFJモルガン・スタンレー証券、大和証券、みずほ証券、東海東京証券を指名した。
トヨタは21年3月、SDGsの取り組みを加速させる戦略の一環としてウーブン・プラネット債と名付けた資金調達計画を発表。同月に機関投資家向けサステナ債では当時として国内最大の1300億円のほか、 ドル建てでも3000億円規模を発行した。円建てでは 昨年5月にも起債しており今回は1年ぶりの発行となる。
昨年5月に改訂した サステナビリティボンド・フレームワークに基づき発行する。調達した資金は、先進安全技術と高度運転支援技術、福祉車両(ウェルキャブ)などのソーシャルプロジェクト、電気自動車(EV)などのゼロエミッション車や再生可能エネルギーの利用増加といったグリーンプロジェクトに充てる予定だ。
トヨタでは今年4月に佐藤恒治社長が就任し、新体制が発足。脱炭素に向けた取り組みではハイブリッド車を含め多様な選択肢を追求する全方位戦略を維持しつつ、26年までにEVのラインアップを拡充し、同年に150万台の販売を目指す 方針を明らかにしている。
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