[ニューヨーク 7日 ロイター] - 米連邦政府の債務上限停止に伴い、財務省の短期証券(Tビル)発行による多額の資金調達が予定されていることで、長期にわたり大量の現金が集まっていた連邦準備理事会(FRB)のリバースレポ・ファシリティーからついに資金が流れ出す可能性がある。
米財務省は7日、債務上限停止を受け、Tビル発行を拡大し、6月末までに約3500億ドルの調達を目指すと発表した。
これはFRBが短期金融市場の調節手段としているリバースレポに影響を与える。ファシリティーは2021年春までは実質的に利用されていなかったものの、昨年1年間で主にマネー・マーケット・ファンドから1日あたり2兆ドル以上を集めている。
リバースレポの利用額は昨年12月30日に2兆5540億ドルと過去最高を記録し、今年はだいたい1日の利用額が2兆1000億─2兆2000億ドルで推移している。
バークレイズ・キャピタルのアナリストは、財務省の発表を受け、ファシリティーから4000億ドルが流れ出す可能性があり、その場合には残高は1兆7500億ドルまで減少する可能性があると指摘した。
BMOキャピタル・マーケッツの米国金利ストラテジスト、ベイル・ハートマン氏は、将来的にTビル発行総額は1兆ドルに達すると見ており、リバースレポ利用への直接的な影響は断言できないが、減少する可能性は高いとした。
リバースレポ・ファシリティーに預けられる現金をTビルに振り向けるには、FRBがファシリティーに現金を預ける適格企業に支払っている5.05%の利息よりも高い利率を提供することが重要になるだろう。
FRB当局は、積極的な利上げの過程でリバースレポの利用が減ることを期待していたが、これまでのところ実現していない。
FRBリバースレポ残高、6月のTビル大量発行で減少も - ロイター (Reuters Japan)
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