三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、ドル建て永久劣後債(AT1債)の発行に向けて主幹事を指名した。ドル建てのAT1債を発行するのは国内銀行で初めて。
主幹事はモルガン・スタンレーとMUFGが務める。複数の関係者によると、主幹事団は10月16日からアジア、欧州、米国で投資家向けの電話会議などを開催する予定。同債は5.25年後に償還可能となる見込みだという。
国内行はこれまで、借り入れコストが低いことからAT1債を円建てで発行してきた。ただ、円安が進んだ際の自己資本の為替リスクを軽減するため、ドル建てでの起債を検討する可能性があると、ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリストのプリ・デ・シルバ氏は9月にリポートで指摘していた。
ブルームバーグが集計したデータによれば、この案件が実現すれば、国内銀として初のドル建てAT1債の発行となる。
MUFGはブルームバーグの取材に対し文書で、「国内機関投資家向け社債に集中するAT1債の調達手段多様化を図り、中長期的な資本運営の安定性を高める」と、目的についてコメントした。
MUFGは5月、国内金融機関として最大級となるAT1債を含む 5700億円相当の債券を起債した。クレディ・スイス・グループが同業のUBSグループによる救済買収を受け、AT1債が 無価値となって市場が不安定な中での起債だった。ただ、その後はブルームバーグのインデックスで見ると、銀行劣後債市場は回復している。
MUFGがドル建てAT1債を発行へ-国内銀行で初 - ブルームバーグ
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