新型コロナウイルスの流行「第7波」で感染者が急増しているため、保険の請求などに必要な療養証明書の発行を保健所に申請しても時間がかかる状況が続いている。新潟市では1カ月待ちという。生命保険業界が自宅療養者に支払う「みなし入院」の給付金の対象を9月下旬にも限定する見通しのため、駆け込みでの申請が増える可能性もある。県は31日、各保健所の業務に支障が出ているとして電話での問い合わせを控えるよう呼びかけた。
お盆期間中に感染し、自宅療養した新潟市東区の自営業女性(43)は市のサイトから療養証明書を申請。保険会社の担当者に「みなし入院」として給付金が支払われることを聞いたが、「分からない人も大勢いると思う」と話す。女性は証明書の発行には1カ月待つことになったといい「大変なのは分かるけど、時間がかかるなと思う」とこぼした。
生保各社は無症状や軽症で自宅療養した場合でも入院とみなし、保健所などの発行する療養証明書があれば給付金を支払っている。しかし、「第6波」以降、給付金の支払件数や金額が急増。政府が感染者の全数把握を見直した後、保健所への報告を求める基準に合わせ、65歳以上の高齢者や妊婦らに限定する方向で検討している。
保険会社の新基準の適用が9月下旬にも始まる見通しとなる中で、請求に必要な療養証明書の入手を急ぐ人が増える可能性がある。
新潟市の場合、療養証明書の発行は市のホームページの専用フォームから申請できる。多いときで1日千件ほどの申請があったが、このところ500件程度で推移してきた。31日は午後5時までに約760件の申請があった。療養中の感染者への対応を優先するため、発送まで1カ月ほどかかる状況が続いている。
一方で、政府の情報共有システム「MY HER-SYS(マイハーシス)」を使えば、電子版の証明書を取得できるが、入力に必要なIDを知るためには保健所に電話で問い合わせる必要がある。市としては専用フォームからの申請を推奨している。
新潟市以外の保健所では申請方法が一律ではないため、所管する県は31日、各保健所のホームページで申請方法を確認するよう呼びかけた。7月下旬から証明書の発行方法についての問い合わせが殺到しているとし、県は「保健所の業務に支障が出ているので、まずはホームページで確認してほしい」とする。
新型コロナウイルス、療養証明書発行に時間 - 新潟日報デジタルプラス
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