人材マッチングやスキルアップ支援サービスを提供する Hajimari は29日、私募債の発行やデットで7億円を調達したことを明らかにした。三菱 UFJ 銀行などが引き受ける。Hajimari は2020年3月に初めて外部からのエクイティファイナンス、および、デットファイナンスを実施しており、今回の調達はそれに続くものだ。
Hajimari は、2015年2月の設立(当時の社名は IT プロパートナーズ)。以前は起業家やフリーランサー向けに、自らの経営努力が軌道に乗るまでの案件紹介を事業の中心として成長、その後、IT に限らず、「Mentor PRO PARTNERS」「人事 PRO PARTNERS」「Marketing PRO PARTNERS」「Finance PRO PARTNERS」など、人材マッチング対象とする業務分野を多角化してきた。2020年4月に、現在の Hajimari に社名変更したのもそういう理由からだ。
クラウドソーシングプラットフォーム大手「Upwork」の調査によれば、2021年のアメリカのフリーランス人口は5,000万人で、アメリカの労働者人口の36%がフリーランスだ。また、ドイツのフリーランス動向情報サイト「Freelancemap」の調査によれば、この傾向は高学歴の人ほど顕著で、大学院卒業以上の学歴を持つ労働者の51%がフリーランスで、高校卒業の学歴を持つ労働者の31%がフリーランス、との統計もある。
一般的に同じ業務であれば、アメリカに比べ、日本のフリーランスの収入は低いことが多い。それには物価や社会情勢の違いなども影響しているだろうが、フリーランス人材のプロフェッショナル性に起因していることも少なくない。さまざまな職種で独立志向の高いアメリカでは、IT やデスクワークに限らず、より高い報酬を得るために自らのスキルを研鑽することに努力を惜しまない傾向がある。Hajimari が日本で浸透を目指すプロフェッショナル人材のマッチングや育成支援は、まさにそのような世界だ。
Hajimari は今回調達した資金を、サービスの認知度向上やブランディング強化に使う予定だ。読者の中には、都内などでタクシーに乗った際にタブレット画面に同社の広告が流れているのを目にした人もいるだろう。また、岸田政権が掲げる政策の一つ「リスキリング」が追い風になっていて、Hajimari では組織について学べる研修システム「HR University」、地方の IT 人材育成や地域の DX 化促進を支援する「TUKURUS」といった新サービスの開発にも積極的に投資する。これらの事業展開に伴い、人材採用も強化する。
人材マッチングやスキルアップ支援のHajimari、私募債発行やデットで7億円を調達——三菱UFJ銀行などが引受 - BRIDGE
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